2017-03-13 11:37:41 0 Comments
東大寺二月堂の修二会の記事を見つけたので
貼っておきます。
毎日新聞動画
ついでに東大寺のホームページから修二会について
この中に「十一面悔過(じゅういちめんけか)」の説明があるのですが、
なかなか面白い。
ところで東大寺は何宗のお寺なのかご存知でしょうか?
即答できる人は、かなりのマニアです。奈良の大仏さんだから「大仏宗」?
ちなみに鎌倉の大仏さんは浄土宗、茨城の牛久大仏は浄土真宗です。
じゃ、奈良の大仏さんも、それ?
実は東大寺の正式名称は「華厳宗大本山東大寺」となっているのです。
日本史で学んだと思いますが、大乗仏教を代表するお経に
「法華経」と「華厳経」があり、
そのうちの華厳経を依経としたものが東大寺です。
このお経、知らないようで実は、その内容は広く流布されていて、
「入法界品」という章に善財童子という人が53人の先生と出会い、
最後に普賢菩薩のところで悟りを開くという物語があるのですが、
これが「東海道五十三次」や双六のネタ元になっているとのこと。
面白いですね。
仏教なんていうと現代では実に「カルト」か、
お坊さんたちのビジネスのネタなのですが、
はるか奈良の都より長い時代を経て、演劇芸能や遊びの中で
我々日本人のものの考え方に影響を与えてきた一大思想なのですが、
儀式は残っても、その内容を説明する方便が
実に足りないと思うのは私だけでしょうか?
私も手元に何冊か国訳大蔵経を持っているのですが、
文語体が著しくめんどくさく、漢訳の方がまだ、想像力が
駆使できるぶん楽に読めます。
それでも最近は本屋さんに行くと若い研究者の方達が
口語訳でお経を翻訳されています。
一般の方達がそれを手に取るには、まだまだ時間が
かかると思いますが、いい傾向であることは間違いありません。
年初、生徒さんと空海さんと法華経の関係について話をしたのですが、
ものを考えているうちに時間ばかりが過ぎてしまったようです。
そろそろ本業に戻らないといけませんね。