2011-08-14 16:26:50 0 Comments
残暑お見舞い申し上げます
暑いですね。
きょう上野の博物館に「空海と密教美術」
展を見に行ってきました。
私も若い頃は夢中になって
この方の御著書を読んだものですが
年を経、人の運勢の在り方を学び
ある程度の実践経験を積み
人の在り方が何となくですが判ってきた今日このごろ
展覧会で空海さんの真筆である弟子への灌頂の
記録を記したものを見た時に彼の在り方がハッキリとしました。
御真筆はなんともイイカゲンで、ほぼメモ程度の軽さで、
墨も薄かったり濃かったり、弟子の名前も
なんども書き間違え、子供が消すように真っ黒に消してあったり
どうにもこうにも、他人の事にはあまり関心がないようでした
密教での灌頂は弟子にとっても師にとっても本当に大事な儀式なのですが
その記録をこのように残していたという事は
空海フアンのかたには申し訳ないのですが
空海さんは、自分大好きのナルシストで
計算高く、押しの強い、好き嫌いがハッキリした
根っからのパフォーマーだったのだと思われます。
もちろん、それを成立させるために、物凄い努力と
同時に天才的な頭脳を持っていたことも事実でしょうが
人物としてはどうなのか?
会社などにもときどきいる、仕事はできるが一匹狼で
同僚を最初から見下し、自分が一番正しいと思っている
取り扱い注意の人物と共通する所があるように思われます
伝説に彩られている偉人も一次資料にあたってみたとき
ずいぶんとその印象が変わるものです
伝説(幻想、思い込み)と現実を見る目を養う事が
やはり大切なのではないでしょうか。
人は美しく自分を飾るものですが
星は嘘をつきません。